平成23年9月十三会例会

●例 会 内 容

日時

2011年9月13日(火曜日)PM7:30

講演

演題:
「次へ渡せ(ペイ・イット・フォワード)&思考は現実になる」

講師:小田 好一 氏
      元記者・ラジオドラマシナリオライター・
         「和み企画」書家(随時個展開催中)

講師近影
●内容
以下のような内容にてご講演いただきました。

自己紹介
  • 学生時代は野球少年だったが、物書きへの憧れもあり大学進学
  • 脚本家の山田太一氏、倉本聰氏に憧れ、手紙を書き送っていた
  • 当時シナリオ集は入手できないのでドラマ放送から書き起こしたりしていた
  • 大学卒業後、物を書く仕事に就きたくて産経新聞の記者に
  • 本業である記者以外のことばかり色々取り組んだりして物議を醸していた
  • 2年前に鹿児島に戻って様々な活動をしている
記者時代
  • 記事を書く際に単に記事を並べるのではなくシナリオに沿って書くスタイルにこだわっていた。今はあたりまえだが当時は結構批判された。
  • マラソンの取材では自転車で並走してラジオ中継を聞きながら取材した。
    別メディアの中継を利用した取材というのも当時は珍しい試みだった。
  • 通勤途中にJAのビルがあり花壇があったが、花壇ではなく田んぼにしたらと守衛さんに提案した。社長間にまで話が伝わり騒ぎとなった。
  • 産経新聞では先輩記者である司馬遼太郎氏の文章が記者教育の題材として用いられていた。
    氏は夏目漱石の文章を絶賛している。例えば「吾輩は猫である。名前はまだ無い」という文章には、短い2つの文節で異なる文末を用いており、文末で意味が決定される日本語として非常に名文となっている。
  • フジサンケイグループは様々なメディアがあり芸能プロダクションやタレントと接する機会も多い。TVに露出するようなタレントさんは総じて礼儀正しい方が多い。すれ違いざまの挨拶でも必ず足を止めて挨拶される女性タレントさんがいる。
鹿児島に戻ってきて取材したこと
  • 2年前に鹿児島に戻って改めて地元を知るための取材をしてみた
    • 鶴丸城城址の石垣を調べていたら鬼門の方角の石垣が他の部分とは異なることを発見
    • 磯庭園先の短いトンネルににてこれより禁猟区である旨の碑を発見。不思議に思い由来を調査した所、幕府の目を逃れ禁制品をつくっていた場所が秘されていた事が判明
    • 大久保利通像の右足踵に人馬の彫刻を発見。由来を調べたところ大久保卿暗殺時に一緒に殺害された御者と馬の鎮魂のためであった
  • 大久保卿は県内での人気はないが、財界等中央での評価は非常に高い。
  • 郷中教育の元となった桂庵禅師の教えは日本道徳の基礎を築いた幕末の儒学者佐藤一斎も高く評価している。
  • 様々な取材をしていると様々な人との縁から発見につながることが多々ある。
  • 鹿児島の活性化のためあちこちの地域で頑張っている方がいるがつながりが足りない。点から線・面という広がりが必要と感じる。
思いが現実になること
  • 考えていることを伝えることで縁ができ、思いも寄らないことが実現することがある。
  • 事故による記憶喪失ですれ違ってしまった恋人同士が25年の歳月を越えてめぐり逢った話
    • 新橋ガード下の理髪店店主より伺った話。歌謡曲の題材にもなった。
    • 待ち合わせしていた恋人同士。男は事故に逢い記憶を失う。
    • 男は記憶を失ったまま家庭を持つことになるが、後に記憶を取り戻す。
    • 男は元の恋人を尋ね歩くが見つけることはできず。しかし諦めず探しつづけた。
    • 諦めかけてふと立ち寄った新聞売り場にて相手を見出す。女も待ちつづけていたという。
    • そのとき最初の待ち合わせから25年の歳月が流れていた。
  • 皇室の料理人を招いて食事会を開き縁が広がった話
    • 鹿児島活性化について話をしたところ、とある縁で皇室の料理番を招いて食事会を開くことに
    • 周知は口コミのみだったが、様々な方に参加していただいて新たな縁を結ぶことができた
  • 両国の勝鬨橋再稼働がマンガのエピソードに取り上げられた話
    • 勝鬨橋を取材して再び開くところが見たいと思い都に取材
    • 都知事の働きかけもあり試算していただくことができ、2億の費用がかかることが判明
    • 「こち亀」作者秋元氏に思いと経緯を手紙で伝えたところマンガのエピソードに

質疑応答
  • 皇室の料理人を招いた食事会でどういう効果があったのか?

    =>その食事会の際の調理担当チーフは鹿児島の方で蒲生に料理店を開かれた。交通の不便な立地だったが、様々な働きかけがあり新たにバスが通るようになった。

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