まず、講演が始まる前に『会社ぐるみの、やらせメール』の件について、陳謝されました。
震災による被害の概況
- 2011年3月11日 午後2時46分 三陸沖 深さ 24Km マグニチュード9.0 震度7
宮城県栗原市を始め多数の被害が発生しました。
- 福島第一原子力発電所も、地震と津波により多大な被害を受けました。
- 原子力発電所における事故防止の手立ては『原子炉を止める』、『原子炉を冷やす』、『放射性物質を閉じ込める』の3つの段階があります。
- 福島第一原子力発電所が事故に至ってしまったのは次のような経緯によるものです。
- 『原子炉を止める』・・・成功
- 地震により運転中の原子炉は制御棒が作動し自動停止しました。
- 『原子炉を冷やす』・・・失敗
- 外部電力や非常用発電機の機能が喪失し、海水ポンプが使用できなくなり、原子炉や使用済燃料貯蔵プールを冷却できなくなりました。
それが原因で原子炉にある燃料棒が損傷してしまいました。
- 『放射性物質を閉じ込める』・・・失敗
- 燃料棒が損傷することで、それを覆うジルコニアが酸化して水素を発生し、それにより水素爆発が起こり原子炉の建屋が損壊してしまいました。
これらにより放射性物質が外部に放出することとなってしまいました。
- 『原子炉を止める』、『原子炉を冷やす』の両方が成功していれば、1日か2日で完全停止ができていたと思われます。
事故への対策見直し
現在の電気の需要と供給について
- 原発停止により不足する電力は火力発電にて補う必要がありますが、課題は燃料調達です。
去年の最大使用量 | | 1669万キロワット |
燃料調達がうまくいった時の最大供給量 | | 1728万キロワット |
燃料調達がうまくいかなかった時の最大供給量 | | 1220万キロワット |
- 原発稼働が再開されないと、苦しい状況であると考えています。
質疑応答
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