平成22年11月十三会例会

●例 会 内 容

日時

2010年10月15日(月曜日)PM7:30

講演

「二酸化炭素が変える!企業の経営方針」
〜世界で求められる企業成長の新標準〜

講師:牧之段 伸也 氏

株式会社ファイナルゲート 取締役 エネルギー管理士

講師近影
●内容
以下内容にてご講演いただきました。

事業の紹介
  • 企業の温暖化対策の支援を行っている(エネルギー管理の総合推進支援)
  • 支援は無料で行い省エネで得られた光熱費差額の半分を報酬で得るビジネスモデル
  • 支援で用いる省エネチューニングポイントは200項目以上ある
地球温暖化問題に対し戦略的対応が必要なその理由
  • 人間の社会活動の影響により二酸化炭素増加・温暖化が進んでいる。
  • 平均気温上昇、海面上昇により大きな影響が出ることが危惧されている。
  • 日本のエネルギー自給率は4%
  • 民生部門(家庭、商店、事務所ビル)のエネルギー消費率が急上昇している
  • 京都議定書:2008〜2012年で90年比6%削減を約束
  • 実際は2006年時点で90年比8%増加
   参考情報:チーム・マイナス6%からチャレンジ25
企業を取り巻くコンプライアンス
  • 省エネ法による規制、規制対象:法人単位原油換算1500kl以上使用している事業者
  • 罰則:事業者名公表、100万以下の罰金
  • 対象である特定事業者には履行義務が課せられる
  • エネルギー管理標準の運用
  • 東京都条例では温室効果ガス排出規制がされ、排出量取引制度の制定
    (税金が課せられる)
  • 省エネ=コスト削減、省エネ法対策、温暖化対策
   参考情報:ECCJ 省エネ法の概要東京都 総量削減義務と排出量取引制度
気候変動リスクへの企業戦略
  • コスト・リスクが企業経営に及ぼす影響が大きい=>戦略導入・自社評価が必要
  • ビジネスチャンスに活かすという側面もある
  • 外への影響、外からの影響の両面の評価が必要
  • 事業拡大による排出量増大が高コストを招く
  • 環境に関する世間の評価が高まることにより製品・サービスへのニーズが変わる
  • 大きな経営環境の変化に備えるべき
企業の環境経営
  • 知っているのと知らないのとでは大違い
  • 省エネのためのノウハウ(ブラインドのスラット水平の方が省エネによい)
  • 国の指針や法制等の変化
  • 世論の動向
質疑応答
  • 空調の効果を高めるためにブラインドを水平にするのがいいのはなぜ?
    スラット間の空気の層が断熱効果をもたらすため
  • 中小企業が取り組んでやっていけるの?
    業態によっては企業アピールになる面がある。税制・補助金等でのメリットがある。融資での優遇制度なども増えつつある。
  • 京都議定書等の削減目標に対する実績は誰が検証するの?
    国連にそうした枠組みのための機関がある。
  • コンサルティングの報酬をもらうサイクルは?
    原則契約期間は5年間、省エネ法でも中長期計画にて5年間の合理化計画が要求される。
  • 中小企業でのエネルギー消費はそんなに大きくないと思うが削減できるの?
    業種にもよるが15%〜20%の削減は可能。
  • 事業拡大による増加がある場合の削減はどうなるの?
    環境省や東京都が求めている総排出量規制の観点からは制限量オーバーはNGとなるが、経産省の省エネ法の観点では削減率を求めているのでOKとなる。
  • 省庁での方針に矛盾があるのでは?
    ご指摘のとおり矛盾であり、省庁間での綱引きが発生している。
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